夜はいつまでも
奄美では「アラセツ」「シバサシ」「ドンガ」という言葉がある。
陰暦八月の最初の丙の日が「アラセツ」。
アラセツから7日後の壬の祭りの日が「シバサシ」。
そして甲子の日が「ドンガ」になる。
この三つの日は奄美では「三八月(みはちがつ)」と呼ばれ、大切な奄美三節と呼ばれる日なのである。
この期間、奄美の至る所で八月踊りという踊りが見られる。
だいたいは豊年祭の締めくくりに踊られるが、名瀬市になるとそういう集落の祭りがないせいか、各地の「郷友会」が公園や公民館などを借りて八月踊りの会を催したりする。
地域によって唄や踊りも違うが、悲しげな奄美島唄と違って明るくちぢんが鳴り響き、指笛がこだまする…。また、唄も一曲ではなく、10曲とか20曲とかを何時間も踊り続ける。まさに体力勝負!!
丁度ドンガの日、近所の公園で郷友会の八月踊りが行われていた。
大切な伝統だと思うが、戦後しばらく島口(島の方言)が一切禁止されたこともあり、60歳以下の人で八月踊りの唄を唄える人は数少ない。島口のこの唄は島口を操れない人に唄ってもらうにはあまりに難しいからだ。
このまま廃れてしまうのはあまりに忍びない。ただ最近は市民講座や町民講座で「〜集落八月踊り講座」などもあるのでまた復活していくかもしれない。
ちなみに、集落別で「八月踊り」のビデオが出ているらしい。
月明かりの下、浴衣姿で円陣を組んで八月踊りは続いていた。夜更けまでちぢんの音が鳴り響いていた。奄美の祭りは体力勝負。八月踊りにムチモレ踊り、そして種下ろし…各集落の祭りはいつも夜通し。今でこそ普通に仕事をしている人も多いからと夜更けまでで終わるけれど。それでもそんな時間までずっと踊り続けるのだ。
2005.10.12
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